弁護士、司法書士等の後見人による被害
2015年12月28日
東京都世田谷区の遺言・相続専門家、司法書士の植松と申します。
YAHOOニュースでこんな記事がありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151219-00050145-yom-soci
読売新聞の調査によると、依頼者の財産を着服したり、騙し取ったりした弁護士が
過去三年で23人起訴され、被害額が、20億円超に上るとのことです。
そして、このうち9人は後見人であったようです。
今回は、弁護士や司法書士等の後見人、即ち専門職後見人による被害について書きたいと思います。
増加する後見人による被害
上記の記事は、あくまで弁護士による被害を挙げたものですが、何も弁護士に限った話ではなく、
司法書士等、他の専門職後見人による、財産の横領事件も多発しています。
一体なぜこのような事態が起きているのでしょうか。
原因は競争の激化
原因の一つとして考えられるのは、競争の激化です。
いわゆる士業の業界では、弁護士同士、司法書士同士、あるいは、他の専門家との間での競争が年々激しくなっています。
弁護士業界の競争の厳しさは、失敗に終わった法曹制度改革に焦点を当てたニュース等でご存知の方も多いかと思いのではないでしょうか。
弁護士業界程ではないにせよ、司法書士等の業界でも顧客獲得の競争は熾烈を極めます。
このような背景があり、金銭的に困窮した事が原因の一つではないかと考えます。
業務の性質上、競争によりサービスの質の向上を図る事は、行き過ぎると危険ですね。