戸籍と住民票と戸籍の附票
2017年8月2日
東京都世田谷区の遺言・相続の専門家、司法書士事務所クラフトライフのスタッフ、臼井と申します。
今回は意外と確たる知識として持っていない「戸籍謄本」と「住民票」、そしてあまり聞く事のない「戸籍の附票」についてご説明してみようかと思います。
そもそも戸籍とは
戸と呼ぶ家族集団の単位をもって日本国民を登録する目的の公文書であり、その人の両親と生年月日、氏名、配偶者および子どもや養子縁組などのその人の身分事項を明確にし、結婚や離婚、パスポートの申請・発行などの目的に使用される、現在は日本のみで使用されている制度です。
戸籍謄本とは
戸籍謄本は本籍地によって管理されており、本籍地の役場にて有料で取得することができます。 そして上記の様に戸という家族単位で管理されている以上、その家族の筆頭者名で請求をすると、その戸の家族全員が記載されている戸籍謄本を取得することができます。
戸籍抄本とは
戸籍の写しを請求する際の申請書に、謄本か抄本か選ぶところがあります。 「謄本」というのは全部事項証明ともいわれるものであり、戸籍にある人の情報すべてが記載されます。 「抄本」は、その戸籍の中の一人の情報に限定して記載されるものを指します。
住民票とは
住所を証明する書類です。 世帯主は誰か、同居している人は誰か、現在どこに住んでいるのか、いつから現在の住所に住んでいるのか、その前はどこに住んでいたのか、といった住所や同居人に関する情報が記載されています。 住民票は住所地によって管理されており、住所地の役場にて有料で取得することができます。 戸籍とは違い、住民票は個人を一つの単位としています。
戸籍の附票とは
本籍地の役所の管轄内に住んでいる人の住所の履歴に関する記録が記載されています。 身分事項を記載している戸籍謄本と、住所を証明する住民票の二つを関連付けるものとして存在しています。 戸籍の附票はその戸籍に入っている人の住所の履歴を表す書類であるため、戸籍を基として作成されています。 その理由により、戸籍の附票は本籍地の役場にて有料で取得することになります。
住民票と戸籍の附票の違い
- 「住民票」は、現在の住所について証明してくれます。 本籍を他へ移す転籍、結婚や離婚、養子縁組やその解消などによって戸籍が移動した場合に、住所の移動について証明するのに必要です。
- 「戸籍の附票」は、その戸籍に入っている時点での住所の履歴について証明してくれます。 転籍や戸籍の移動がない場合での住所の移動については全て網羅されます。
相続の際に
相続が発生した際、不明な相続人の調査を行うためにこれら3つの書類を駆使します。 それぞれの呼称と内容を理解しておくことにより、ご自身の一族や来歴について正確に理解することができますので、興味深いものではないかと思います。
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