持分と所有権
2017年8月29日
東京都世田谷区の遺言・相続の専門家、司法書士事務所クラフトライフのスタッフ、臼井と申します。
今回は「持分」と「所有権」について簡単なご説明をしたいと思います。
持分とは
これは、所有権の一部を所有している=持っている分=「持分」ということです。
この言葉が使われる場合には、必ず他に「共有者」がいるということになります。
所有権とは
その所有権をすべておひとりでお持ちの場合、これが「所有権」と呼ばれます。
共有者はこの場合には存在いたしません。
持分移転の種類
- 持分全部移転
お持ちの持分のすべてを譲渡するなどして移転する場合が、「持分全部移転」です。
- 持分一部移転
お持ちの持分の一部を譲渡するなどして移転する場合が、「持分一部移転」です。
この持分の「一部」につきましては、ご随意に割合を設定することができます。
所有権移転の種類
- 所有権移転
所有権をすべて譲渡するなどして移転する場合が、「所有権移転」です。
- 所有権一部移転
所有権の一部を譲渡するなどして移転する場合が、「所有権一部移転」です。
所有権の「一部」につきましても、ご随意に割合を設定することができます。
共有者持分移転の種類
先ほどの持分移転についての詳細になりますが、持分と呼ばれる以上、他に共有者が必ず存在しています。
そのために正式には以下のような呼び方がなされています:
- 共有者全員持分全部移転
共有者全員が、共同してすべての持分を譲渡するなどして移転する場合、これを「共有者持分全部移転」といいます。
- ○○○○持分全部移転
共有者のうちのどなたかだけの持分を譲渡するなどして移転する場合、これを「○○○○持分全部移転」といい、○○○○の部分には譲渡などをする方のご氏名が入ります。
相続の際に
土地や建物を相続された際に、全部事項証明書(俗に謄本と呼ばれています)を確認することがあるかと存じますが、そういった際に今回お話いたしました所有権または持分という言葉を見かけます。
ご自身で普段は使わないけれども、いざという時に知っておくと役に立つ言葉は数多く存在しています。
知は力とも申しますように、専門的な言葉の知識を持たれるということは、人生のメリットになり得るかと考える次第であります。
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