生涯活躍のまち 日本版CCRC
2016年2月16日
東京都世田谷区の司法書士事務所クラフトライフと申します。
弊所は、遺言・相続、成年後見と、高齢者向けのリーガルサービスに特化した事務所です。
さて、表題の日本版CCRCをご存知でしょうか。
日本版CCRCとは、高齢者が健康なうちから、地方に移住して作る新しいコミュニティを指します。
東京の過度な人口集中を是正し、地方への人の流れを作り、これにより地方に活力をもたらすもので、現在、政府の地方創生政策の一つとして、法整備等、実現に向け協議が進められています。
この日本版CCRCのニュースを見て、大学時代に同様の事を友人と話していたことを思い出しました。
『高齢者を地方に移住させた方が、バリバリの働き世代と、高齢者の双方にとって良いはずだ。』と、当時の私は話していました。
とはいっても、今になって政府が日本版CCRCを掲げている事で、自分の言った通りではないかだと言ったお話ではありません。
当時の私は、働き世代と高齢者では、生活の速度がまるで異なり、両者が混在する環境は、日常生活においてストレスの種となっていると感じていました。
そして、東京は現役で働く者の居場所であり、引退した者は地方でゆったりと生活するといった、住まいの線引きをする事が互いの幸せだと考えていました。
我ながら、何ともまあ、利己的な考えを持っていたものだなと、今になっては思います。
思えば、当時、友人にこの考えを話したところ、身勝手な話であるとバッサリ切り捨てられた記憶がございます。
当然のことながら、どこで生活を送るのが幸せかといった事は、当人の決めることであり、実際、住み慣れた場所が一番という方が多いでしょう。
移住は多くのエネルギーが必要なものであって、高齢になってからとなると難しいようにも思えます。
政府は今、日本版CCRCの構想実現に向け、これが単なる構想で終わらぬよう、思案を重ねているところでしょう。
移住について、多少なりとも強制的要素が含まれる法律であれば、それは憲法に反する可能性すら生じます。
日本版CCRCを今後も注視していきたいと思います。