賃貸借契約におけるよくあるトラブル
賃貸借契約における様々な問題の中で、特に多い事例とは何でしょうか?
よくあるトラブルについてまとめました。
高齢者トラブル
高齢者の方との賃貸契約は、思わぬトラブルを引き起こす場合が多々あります。
契約書の内容を理解しておらず、規約違反が行われる可能性や、入居時には元気な高齢者であっても、いつ病気や認知症などを引き起こすかは分かりません。
また、高齢者の方は足腰の弱い方が多く、出かけることができないため、現金での家賃納付を求められたり、延滞が起きたり、という事例も多く起きています。
こういった高齢者の場合、行き場がないことが多くあります。
高齢者、もしくは将来的に高齢者となるまで契約が続きそうな場合には、確実に連絡のとれる保証人を必ずつけておくことが大切です。
解決手段といたしましては、任意後見契約や財産管理契約を利用する事も考えられます。
このような事例でお悩みでしたら、お気軽にご相談下さい。
借主が亡くなってしまった
事情は様々ですが、借主が部屋の中で亡くなってしまうことは賃貸借に関わっている以上避ける事は難しい問題です。
同居人がおり、すみやかに処置を行える場合は大きな問題はありません。
しかし、一人暮らしであった場合には発見が遅れ、腐敗や残置された動産の整理等により、トラブルへと発展する事がございます。
遺族の方へ家賃の請求、部屋の清掃などを依頼し、スムーズに退去が完了する場合もあります。
その一方で、中途半端な状態で明渡しが行われたり、保証人や遺族と連絡がとれないような場合、大家さんやオーナーさんは頭を抱えてしまうこととなります。
こういった場合には、他住人への影響を考え、遺族がいる場合には動産の所有権を放棄してもらえるよう書類を作成し、貸主側が信頼のおける業者へと依頼して部屋を片付けるのが素早い解決方法です。
書類の内容や遺品整理等、分からないことがございましたら遠慮なくご相談ください。
賃料トラブル
消費税の増加や、昨今の不景気にともない、家賃を上げたいと考える大家さんやオーナーさんもいらっしゃるでしょう。
契約更新時の手数料もそうですが、お金にまつわることでは特にトラブルの相談が絶えません。
家賃の金額は貸主と借主の話し合いで決定する必要があります。
家賃の値上げについては契約更新の6ヶ月前に借主へと通知し、その金額が支払えないということになれば契約の解除を視野に入れることもあるでしょう。
話し合いで解決することが出来れば良いのですが、どうしても無理な場合には訴訟問題へと発展することもあります。
円満な賃貸借契約を行いたいとお考えの方は、早期にご相談頂く事をお勧めいたします。
耐震強度問題
阪神大震災、東日本大震災と地震大国である日本では、しばしば耐震強度問題でのトラブルが発生しています。
自分の持っている不動産の耐震強度は大丈夫なのだろうか。
住人から耐震について聞かれているけれど、どう返事をしたら良いのか分からない。
耐震性に不安があるため、住人に不動産を明渡してもらい解体したい。
このようなお悩みがよく聞かれます。
耐震強度については、すでに耐震診断を行い安全が証明されている建物であれば問題ありませんが、今後診断を行おうと考えた場合、
耐震強度診断が多額となるため、貸主側の負担で支払うのは難しいケースが多くあります。
マンションなど大きな物件では住人の理解を得て、お金の集金を行ったり、積立金を利用したりといった手段で診断を行うこともありますが、
小さなアパートや貸家では困難となるでしょう。
現在の築年数や構造などを考慮し、耐震について不安な場合には、ご相談ください。
弊所では、他の法律の専門家と連携し問題を解決に導きます。
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