信託銀行や各種専門家による遺言信託の費用やメリット等を比較

遺言信託とはどんなサービスなのか。その概要を解説し、信託銀行や各種専門家が提供する遺言信託のメリットとデメリットを費用や特徴から比較。結論として、遺言信託をどこを利用するのが得なのかを解説いたします。

遺言信託とは。メリットと費用の比較

遺言信託とは

信託銀行等で喧伝されている『遺言信託』とは、大きく分けて3つのサービスから成り立ちます。

  1. 公正証書遺言書作成
  2. 遺言書保管
  3. 遺言執行
    (遺言執行者を定め、遺言書で指定された通りの内容を実現する事を指します。遺言執行者となるのは、遺言信託サービスを提供している銀行等です。なお、相続登記や、相続税の申告等は、遺言執行者の権限で行う事は出来ないため、別途、司法書士・税理士が行う事となります。)

これらをまとめて行うサービスが、『遺言信託』として、提供されています。

遺言信託の費用

信託銀行等の提供する遺言信託の費用は以下の通りです。(平成28年6月時点)

みずほ信託 三菱UFJ信託 三井住友信託 三井住友銀行 りそな銀行
作成費用 324,000 324,000 324,000~
540,000
216,000 324,000~
864,000
保管費用
(変更時)
6,480
(54,000)
5,400
(54,000)
6,480
(54,000)
6,480
(54,000)
6,480
(54,000)
解約162,000
執行費用
最低額
1,080,000 1,620,000 1,080,000 1,620,000 1,080,000
上記の他、司法書士や税理士費用が別途掛かります。
クラフトライフの遺言信託料金はこちら⇒ 料金一覧

信託銀行等の遺言信託を利用するメリットとデメリット

メリット

  • 資産運用に関するアドバイスを受ける事が可能である事
  • 大資本ブランドによる安心感
  • 一専門家事務所の場合、年齢による引退等、いざ亡くなられた際に遺言執行が出来ない状態になっている可能性もあるが、大手信託銀行等のような法人であれば、そのような心配は極めて少ない。

デメリット

  • 費用が高額
  • 司法書士、税理士等の専門家への外注費用が別途発生する
  • 信託銀行等は、国家資格を有する専門家ではないため、遺言信託で出来る事が限定的
  • 担当者が頻繁に変更される

司法書士等による遺言信託を利用するメリットとデメリット

メリット

  • 費用が格段に安い(弁護士の場合は、信託銀行等と同等程度)
  • 登記や相続税申告等の外注費用を抑えられる(司法書士又は税理士による遺言信託に限ります)
  • 信託銀行等よりも広い範囲でお悩みに対応できる(弁護士・司法書士のみ)
  • 担当の変更がない(大規模な専門家事務所の場合は、頻繁な変更もあり得る)

デメリット

  • 依頼先が、遺産相続に専門性があるか否かの判断が困難
  • 高齢の専門家の場合、遺言の執行が出来なくなる可能性がある

遺言信託は、どこを利用するのが得か

遺産相続に強い、司法書士による遺言信託がベスト

最も費用を抑えやすい

司法書士の場合、信託銀行等や弁護士と比較して、一般的に、遺言信託の費用が安く、更に、他社であれば外注する事となる手続きを自ら行う事が出来ます。一般論ですが、スポット依頼より、包括依頼の方が費用は抑えられるため、外注費用を抑える事が可能です。

遺言信託に制限がない

税理士や行政書士、信託銀行等では、遺言書で可能な事項の一部しか対応できません。この点、司法書士であれば、遺言書によって可能な法律行為を制限なく実現出来ます。

事務所の選定は?

司法書士を選ぶ際には以下の事に注意されると良いでしょう。

代表者の年齢

遺言執行の段階で、依頼先の先生が引退されていたりすると、遺産相続が滞ります。そのため、ご自身が亡くなられたときに、依頼先の先生が現役で職務を行っているかという視点が重要です。

日本人の平均寿命は、厚生労働省(2014年度)男性が、約81歳・女性が87歳です。
上記データからの単純な話となりますが、例えば、70歳の時に遺言書を作成した場合、男性なら11年、女性なら17年は存命であられる事となります。そのため、遺言をお預かりする専門家は、これ以上の期間、職務を続けていなければなりません。この事を、検討の上で、事務所を選ぶ必要があります。

事務所の規模

士業の業界は、人の入れ替わりが激しいのが特徴です。大規模な事務所になると、担当者がコロコロ変わります。遺言信託では、専門家と長期にわたりお付き合いする事となるので、担当者の変更がないところの方が、面倒もなく、トラブルも生じにくいため良いでしょう。

依頼先の先生に万一の事があった場合の備え

信託銀行等のような大組織ではなく、一専門家の遺言信託を利用されるデメリットがこの点です。しかし、遺言書を工夫する事で、万一の事態に備える事が可能です。遺産相続に強い司法書士であれば、対策はされていると思われますので、この点は心配ないでしょう。

相 性

司法書士のような高度な専門家は、個性的な人間が数多くいます。ご自身の相談しやすい方を、直接お会いして選定する事が重用です。

料 金

遺言信託の料金は、同じ司法書士でも、その金額には大きく開きがあります。また、費用計算が複雑な事がほとんどなので、しっかりと事前に確認しましょう。


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