相続放棄の注意点

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相続放棄の注意点

相続放棄は、重要な権利の得喪にかかわり、経済的に大きな影響を及ぼす極めて大きなお手続きです。

また、お手続きには期間制限もありますので、迅速・正確な調査と判断が必要です。

以下に相続放棄を決断するにあたり注意すべき点を列挙致しましたのでご確認下さい。

財産調査

基本的には、プラスの財産がマイナスの財産を上回っているのであれば、相続放棄を選択される事はあまりないでしょう。

逆に、マイナスの財産がプラスの財産を上回るのであれば、相続放棄を検討された方が良いケースとなります。

正確な財産調査が重要

ここで重要となるのが、財産の調査です。

預貯金・株式・不動産・借金等、出来る限り正確に調査する必要があります。

この財産調査が不十分であると、相続放棄をすべきかの判断を誤る可能性があるからです。

また、不動産については、市場価格で計算するのが良いでしょう。評価額ベースで計算すると、かなり安くなるのが一般的であるため、不動産の数やその価値によっては、金額に大きな違いが生じます。

相続人調査

相続放棄は、これをする事により、初めから相続人ではなかった事となります。

そのため、相続放棄をする事で、場合によっては次順位の相続人が財産を相続する事があるのです。

相続放棄でご家族に借金が移る

例えば、次の事例。

被相続人には、配偶者が1名、子が1名、父が1名、兄弟が1名いたとしましょう。この場合、相続人となるのは配偶者と子です。

しかし、子が相続放棄した場合には、父が相続人となります。更に、子に続き父が相続放棄すれば、兄弟が相続人となります。(配偶者が相続放棄したとしても、このような連鎖は生じません)

このように、相続放棄する事で、次の相続人に相続財産が移る事となるのです。これは、言い換えれば、相続放棄する事で、次の相続人に借金が移るという事です。

この事を知らずに相続放棄をされて、次の相続人が何の手続きもせずに一定期間が経過してしまうと、その相続人は、借金を背負う事となってしまいます。

正確な相続人調査が重要

このような事態に陥らぬように、相続人の調査を正確に行い、その上で、次順位の相続人も併せてお手続きを検討される必要があるのです。

3か月の期間制限(熟慮期間)

相続放棄は、手続きを行う事の出来る期間が制限されています。(これを熟慮期間と呼びます)

この期間は、自己のために相続の開始したことを知った時から3ヶ月以内とされていて、原則として、この期間を経過すると相続放棄は出来なくなります。

3か月の期間制限(熟慮期間)経過後の相続放棄はこちらへ↓

熟慮期間を経過した場合の相続放棄

 

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